PDFの埋め込まれていないフォントのエラー
国際学会に論文をPDFの形式で提出したら次のエラーが出てしまった.
This document has non-embedded fonts that are not Base 14 fonts (Ryumin-Light-Identity-H)
つまり,埋め込まれていないフォントが使われているというのだ.
Adobe Acrobatの機能を使ったら,簡単にそういうフォントの場所が分かったので,その紹介をする.
Adobe Acrobat
無料版のAdobe Acrobat Reader DCで,PDFにどのフォントが埋め込まれているか,また埋め込まれていないかを確認することができる.
これは例だが,(埋め込みサブセット)と書いていないフォントは埋め込まれていない.なので,論文の提出画面でエラーが出てしまう.
この一覧の情報をもとに,生成されたPDFから当該のフォントを探してもなかなか見つからない...骨が折れる...
なので,Adobe Acrobat Reader DCの有料版,「Adobe Acrobat Pro DC」を使って詳細なPDF解析を試みることにした.
初回なら7日間だけ無料なので,論文提出前だけ登録しておくのもありかと思う.
Pro版でPDFを開き,「ツール」バーを開く.
下へスクロールし,「印刷工程」を探す.
右サイドバーの「プリフライト」を開くとこのような画面が出る.
「PDF解析」のタブを探し,「潜在的なフォントの問題を一覧表示」をダブルクリックする.
すると「フォントが埋め込まれていない」という項目が出現する.
これを開いて各項目をクリックすると,当該の文字へPDFが勝手にフォーカスしてくれる.
なんてありがたい機能だ!!!
結局何が問題だったのか
Ryumin-Light-Identity-Hフォントは日本語のフォントのようだ.
つまり,日本語が使われている??と思って血眼になって探していたが見つからなかった. でもAdobe Acrobatの機能を使ったら,そういうフォントのエラーの場所が簡単に分かった.
結論は,「引用論文のタイトルに入っているクォーテーションが全角」だった.(rootのtexファイルではなかった)
たぶん,Mendeleyだかがimportしたときに全角として読み込まれてしまっていたんだと思う.
これをちゃんと`aaa'
と囲むように修正したらちゃんと提出できた.
確認してないけど,Type3フォントが埋め込まれている関連のエラーもこの機能を使えば簡単に見つかりそう.